日焼け:紫外線対策

日焼け

太陽光線を受けすぎて生じる急性の皮膚障害を「日焼け」といいます。

太陽光線に含まれる、中波紫外線(UV)は、障害を起こす作用が強いことから、浴びるとすぐに灼熱感(しゃくねつかん)を伴って肌が真っ赤になって(紅斑(こうはん))、ひどいときには水泡を起こすこともあります。

「日焼け」というとき、太陽光線を浴びて赤くなる症状と黒くなる症状があり、一般的に両方を含めて日本語では「日焼け」といっています。しかし、前者は「サンバーン」で、後者は「サンタン」といい、本来、区別すべきです。

●サンバーン
赤くなる「サンバーン」というのは、紫外線(UV)で皮膚の細胞が障害をおった炎症です。

●サンタン
黒くなる「サンタン」は、紫外線(UV)の刺激で皮膚にある色素細胞が活性化され、メラニン色素を大量に産出するために、皮膚が褐色調に黒くなってしまう現象です。

サンバーン、サンタンともに人種差、個人差があります。
一般に白人は、紫外線(UV)を受けるとすぐに赤くなりますが、数日たつと赤みが引き、あまりあとを残さずに消えてしまいます。サンバーンになりやすく、サンタンにはなりにくいタイプです。
一方、肌の色がもともと黒い人種は、日光を浴びた直後はあまり赤くならず、数日して急激に黒くなります。サンバーンにはなりにくく、サンタンになるタイプの肌です。
日本人は、ちょうど中間にあたり、サンバーンとサンタンを両方ともそこそこに起こすという人が日本人全体の約60〜70パーセントを占めます。

日焼けのタイプ

同じように紫外線(UV)に当たって、同じように紫外線(UV)対策をしているつもりなのに、すぐに真っ赤になってしまう人もいれば、日焼けしてすぐにはあまり赤くならずにしばらくたつと、急激に真っ黒になるタイプの人もいます。

日焼けの仕方はその人の肌のタイプによって変わります。したがって、紫外線(UV)対策を考える場合も、自分の肌のタイプ、日焼けのパターンをよく理解してそれに合った対策をとることが大切です。

日焼けやのしかたは、人によって次の3タイプに分かれます。

タイプ1・・・日焼け直後にすぐに真っ赤になります。しかし数日すると日焼けのあとはほとんどなくなり、うっすらと残る程度です。

タイプ2・・・日焼けした直後はある程度赤くなりますが、さほど目立ちません。しかし数日すると、褐色がかった感じで黒く色素沈着が置きます。

タイプ3・・・日焼け直後は、赤くなったりすることもなく、ほっとするのですが、数日後、鏡を見てぎょっとする・・・急激に真っ黒になっている! というタイプです。

日本人の場合は、タイプ1が約17〜18パーセントを占め、タイプ2が約60〜70パーセントにのぼります。一方、タイプ3は約13〜14パーセントでさほど多いとはいえませんが、このタイプの方にとって日焼けは重大な悩みの種となります。

黒くなる、つまり色素沈着(サンタン)原因は、紫外線(UV)のなかでもUV−Aのしわざです。一方、浴びた直後に真っ赤になるのは紫外線(UV)のなかのUV−Bの作用によるものです。

日焼けの予後

長時間紫外線(UV)に当たれば、ほぼ誰でも「日焼け」になります。
通常、日光照射を浴びてから4〜8時間後に皮膚が赤くなり、24時間でピークに達します。灼熱感を伴って、肌がひりひりと赤くなる状態(サンバーン)です。この紅斑は、やがて2〜3日すると次第に薄くなっていきます。なかにはこのまま赤くなるだけで、あとは別に症状なく終わってしまう人もいますが、日本人のほとんどの人は、赤みが引いてくることから今度は、肌が黒っぽくなってきます。これはメラニン色素が増えたためです。そうして1週間もすると、傷ついた皮膚が膜のようにむけてきます。あとには、褐色の色素沈着(サンタン)が残ることになります。

この色素沈着もしだいに消えていきます。個人差がありますが、1ヶ月程度でかなり薄くなるでしょう。

これは、急激で大量の日光照射を浴びた場合の、日焼け直後からの症状です。一方、たとえ大量ではないにしても慢性的に日光照射を浴びていてもやはり肌にダメージを与えます。長期にわたる日光照射は皮膚の老化を早め、シミ、シワの原因となるのです。

また急激に大量の紫外線(UV)を浴びたり、長期にわたって紫外線(UV)にさらされていると、のちに星型のシミができることがあります。これを「光線性花弁色素斑(こうせんせいいかべんしいそはん)」と呼びます。

海水浴など、大量に急激に浴びる場合の紫外線(UV)対策はもちろん大切です。しかしそれだけでなく、まだまだ大丈夫と思っている春先から紫外線(UV)対策をはじめ、これくらいは大丈夫だろうと思うちょっとした外出、庭の草むしり、洗濯物干しなど、日ごろの紫外線(UV)対策を徹底しましょう。

日焼けの原因

太陽光線に含まれる、中波紫外線(UV)は、障害を起こす作用が強いことから、浴びるとすぐに灼熱感(しゃくねつかん)を伴って肌が真っ赤になって(紅斑(こうはん))、ひどいときには水泡を起こすことがあります。このように、太陽光線を受けすぎて生じる急性の皮膚障害を「日焼け」といいます。

太陽光線のなかで、強いサンバーン(赤くなる皮膚の炎症)を起こす強い障害作用をもつのは、中波紫外線(UV)です。一方、太陽光線中にはやり大量に含まれる長波紫外線(UV)の作用も肌に大きなダメージをあたえます。紫外線(UV)が皮膚の細胞の核のなかにあるDNAを傷つけると、細胞の活動が抑制され、やがて死んでしまいます。それをきっかけに炎症が起こり、紅斑といって皮膚が赤くなったり、水泡ができます。

個人や、人種によって肌のタイプが異なることから、日焼けのタイプ、炎症のひどさには個人差、人種差がありますが、基本的に日焼けはだれにでも起こり得る現象です。長時間当たればその分、炎症もひどくなります。ふつう、日光の照射の4〜8時間後から皮膚が赤くなります(サンバーン)。24時間までがピークといわれ、2〜3日すると、赤み(紅斑)はうすくなります。そして1週間もすると、傷ついた皮膚が膜状にむけてきます。と同時に、今まで赤かった皮膚が褐色に変わってきます。メラニン色素が増えたためです。これが「サンタン」です。
長期にわたって日光照射を受けると、皮膚の老化を早め、しみやしわを作る原因となります。